資産形成に活用できる「保険」とは?20代は「時間」を味方にできる!
- 浩二 橋本
- 2023年4月29日
- 読了時間: 5分

「保険」は万が一の保障といったイメージが強い人が多いのではないでしょうか。一口に保険といっても掛け捨ての『定期保険』や資産形成を目的とした『個人年金保険』、『終身保険』などさまざまな商品があります。今回は20代の方が「時間」を味方につけて資産形成したり、資産運用したりする「保険」について解説します。
貯蓄1,000万円は現実的?20代が考えたいお金と時間の話
保障だけじゃない?保険で資産運用ができる
個人年金保険とは?特徴やメリットを解説
定額年金保険と投資型年金保険の違い
個人年金保険の節税効果!20代はメリットが大きい?
資産形成をするなら!20代のうちから「時間」を有効活用しよう
貯蓄1,000万円は現実的?20代が考えたいお金と時間の話
20代のときは「貯蓄1,000万円」というとはるか遠い目標金額で、とても実現できない金額に感じてしまうかもしれません。例えば都心で一人暮らしなどしている場合、新社会人の初任給では生活費だけでギリギリ……なんてことも多いでしょう。
生活費が大変な方であれば、1,000万円どころか貯蓄自体が無理……と感じている人も多いのではないでしょうか。しかし20代には他の年代にはない「時間」という目には見えない大きな資産があります。
例えば1,000万円を5年で貯めようと思えば毎月約16万7,000円を貯蓄しなければなりません。しかし10年で貯めるなら毎月約8万4,000円となります。20年で貯めるなら毎月約4万2,000円、40年で貯めるなら毎月約2万1,000円です。同じ1,000万円を貯めるのも早くに始めれば、「時間」を味方につけることで、月々の負担額を抑えることができます。
もし60歳までに1,000万円を貯蓄しておきたい場合、50歳からでは10年しかありません。ですが、25歳からなら35年も貯蓄できる年数が確保できるのです。
保障だけじゃない?保険で資産運用ができる
「時間」を味方につけて資産をふやす方法には、さまざまなものがあります。今回はその一つとして、資産運用に適した保険を紹介します。
保険というと、万が一の際に遺族が保険金を受け取れる『生命保険』や自分自身が入院した際に保険金を請求できる『医療保険』をイメージする人が多いのではないでしょうか。安心や安全などの“保障”を買うためにお金を払うものが保険だと認識している20代の方もいるかもしれません。
しかし保険には資産運用を目的としていたり、資産運用効果が得られたりする商品もあります。例えば『個人年金保険』や『終身保険』が該当するでしょう。今回はその中でも『個人年金保険』についてくわしく紹介します。
個人年金保険とは?特徴やメリットを解説
『個人年金保険』とは、その名の通り個人で年金を積み立てるための保険です。保険料を“まとまった金額を一括で預けるタイプ”と“毎月積み立てるタイプ”の2つがあります。
“毎月積み立てるタイプ”の場合、長年コツコツと保険料を支払うと、将来所定の年金を受け取ることが可能です。受取方法は「一括で受け取る」「5年間で受け取る」「10年間で受け取る」などから選択することができます。
年金の受取開始年齢も契約時の選択により設定できるのが一般的です。保険料として支払ったお金は、保険会社がまとめて運用してくれるため、預金と比較して将来受け取れる金額が大きくなる可能性があります。
また預金と違って引き出してしまうリスクが低いのも個人年金保険の優れている点です。“ないもの”として誘惑にかられることなく継続的に貯蓄することができます。
定額年金保険と投資型年金保険の違い
『個人年金保険』には、『定額個人年金保険』と『投資型個人年金保険』があります。それぞれの違いについて説明します。
定額個人年金保険とは?
『定額個人年金保険』とは、契約時に将来受け取れる年金額が確定している保険商品のことです。保険料として支払ったお金は保険会社が運用しますが、運用成果によって将来受け取れる年金額が影響を受けることがありません。運用パフォーマンスに関わらず、契約時に定められた金額を年金として受け取れます。
定額タイプのメリットは、金額があらかじめ決まっているため老後資金を計画的に貯めやすいという安心感です。ただし『個人年金保険』でも円ではなく外貨で運用しているような場合は為替差損が出る可能性もあるため商品内容のリスク確認をしっかりしておきましょう。
投資型個人年金保険とは?
『投資型個人年金保険』は、『変額年金保険』とも呼ばれます。『定額年金保険』とは異なり、運用成果によって将来受け取れる年金額が変動する保険商品のことです。
予想を下回る年金額になってしまうリスクがある一方で、予想より多い年金額を受け取れる可能性もある投資的な性格の強い保険商品です。
将来的に物価が上昇していくインフレ局面においても期待できる運用方法といえます。インフレ局面で現金は額面こそ変わりませんが現金の価値は下がっていく一方です。
しかし投資型個人年金保険は国内外の株式や債券など特別勘定で運用されるため、インフレでも資産価値が目減りするリスクを軽減することができます。
個人年金保険の節税効果!20代はメリットが大きい?
要件を満たす『個人年金保険』に加入すれば「個人年金保険料控除」を受けられます。具体的な要件は以下の4つをすべて満たすことが必要です。
保険料払込期間が10年以上
年金の種類が確定年金・有期年金の場合、年金支払日における被保険者の年齢が60歳以上かつ年金支払期間が10年以上
年金受取人は保険契約者か配偶者のいずれか
年金受取人は被保険者と同一
『個人年金保険』に加入する際には、『個人年金保険料控除』の対象になるかどうか、確認しましょう。『個人年金保険料控除』では、支払った保険料によって控除額が変わります。例えば、年間の保険料が8万円超であれば所得税の控除額は一律4万円です。
資産形成をするなら!20代のうちから「時間」を有効活用しよう
20代の方が時間を味方につけて資産形成する方法として「個人年金保険」を紹介しました。20代のお金の使い方は、今後の人生に大きな影響を及ぼします。
「時間」が大きな資産となる20代のころからコツコツと資産形成に取り組むことで無理なく将来の資産を構築することが期待できるでしょう。
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